

江戸時代から伝わる張子の集落
デコ屋敷は福島県郡山市西田町高柴にあり、
江戸時代から約三百年にわたって伝統の技を受け継ぎ、民芸品を作り続けている集落です。
「ひょっとこ面」の「半面」は踊るために作られた地域独自のお面であり、
他にも日本を代表する民芸品に挙げられる「高柴木馬(三春駒)」や「張子人形」。
江戸時代から伝わる張子作りの技を今も四つの工房が今も受け継ぎ、伝統を繋ぐ集落です。
各工房で制作のようすを見学したり、実際に絵付け体験をすることもでき、
たくさんの観光客が訪れています。
高柴ダルマ
高柴地区が発祥の張子の代表的格であるダルマ。頭が平らで、横幅に対し背の高い東北型。長めの眉に髭が濃く、鮮やかな青色の顔の縁取りと、赤みを帯びた彫りの深い顔つきが特徴。デコ屋敷のダルマは、八方睨みの魔除けダルマと言われ、両目が入り、八方に睨みをきかせ福を呼び、厄を寄せつけないとされています。

高柴木馬(三春駒)
江戸時代、三春領が馬の産地だったことから「三春駒」の名がついた。日本三大駒の一つとして知られ、白がお年寄りのお守り、黒色が子どものお守りとして意味があります。

腰高トラ
ぐっと睨んだ目、勢いよく伸びたヒゲ、高く張った腰と尾など、トラが威嚇する姿が表現されています。「千里行って千里帰る」というトラの習性から、旅に出た人が無事に古里へ帰って来られるようにという気持ちのこもった張子です。また、男の子が強くたくましい子に育って欲しいと願いを込めて、贈り物としても使われています。

からっぽ面(ひょっとこ半面)
お面を被り、踊る。それを楽しむために生まれた、昔ながらのひょっとこのお面です。この地域に昔から伝わる七福神踊り、その中にひょっとこ踊りがあります。お面の口元があいているお面は他ではなかなかない唯一無二のもの。口元があいていることで、表情が出やすいので、被った人によって様々な表情が楽しめます。
